夏競馬は牝馬が強い!という話を耳にしたことありませんか?
牝馬は夏競馬に関していうと、他のシーズンより強いことが過去のデータでしっかりと証明されています。
・夏競馬は牝馬が強い!?「夏は牝馬」という格言がある
・夏は牝馬が強いことを証明するデータを詳しく検証
・夏競馬で牝馬が活躍する3つの理由
今回は、夏競馬の牝馬はなぜ強いと言われているのか詳しく解説していきます。
目次
夏競馬は牝馬が強い!?「夏は牝馬」という格言がある
昔から、夏競馬は牝馬が特に強いと言われています。
実際にどうなのか・・・過去のレース結果を見てみると、牝馬は夏に複勝率が上がるというデータが残されていました。
他のシーズンの複勝率を見ても、牝馬は夏競馬がダントツで高い数値を誇っていることが伺えます。
一方で、牡馬の夏競馬の過去のデータを見てみると、どのシーズンでも安定的な成績を残しております。
しかし夏競馬に関しては、複勝率が若干下がっていることが判明。
これらのデータを見ると、夏競馬の牝馬が他のシーズンより強いということが理解できます。
夏競馬に関しては牡馬は複勝率が若干下がり気味なので、強力な出頭馬は普段のシーズンより出番が少ないです。
牝馬にとっては、これは非常にチャンスの時期だと言えます。
なので夏競馬では、馬券の買い目に牝馬をチョイスするファンが多いようです。
夏は牝馬が強いことを証明するデータを詳しく検証
夏競馬は、上記に書いた通り「牝馬が強い」ということが分かりました。
さらに詳しく、夏頃の牝馬を見てみると・・・
全9勝中、8勝を5月~9月頃に勝利を収めたイクノディクタスなど、昔から「夏女」と言われる牝馬が多数存在していることが明らかになりました。
この「夏は牝馬が強い」という格言が、どれだけ夏競馬の馬券に影響をもたらしているのか、過去のデータを見て詳しく検証していきましょう。
勝率(牡馬)
・7.6%
単回収値(牡馬)
・70
勝率(セン馬)
・5.9%
単回収値(セン馬)
・64
勝率(牝馬)
・6.9%
単回収値(牝馬)
・80
上記は、2013~2017年の5年分の夏競馬(6~8月の札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉)に出馬した競走馬のデータになります。
性別ごとに分けて、勝率と単勝回収値を算出。
勝率だけ見ると牡馬やセン馬と比べても、牝馬はそんなに目立つような数値ではありません。
しかし、単勝回収値と比べると、牝馬の数値が最も高いことが伺えます。
牡馬が70でセン馬が64なのに、牝馬は80という驚異的な数値を残しています。
勝率は牡馬の方が上ですが、単勝回収値では牝馬の方が高い数値を残しています。
なので馬券的に言うと、牡馬より牝馬の方が大きくプラスに働くということになります。
なので「夏は牝馬」という格言については、荒れやすい夏競馬の大きな味方になる言葉と言っていいでしょう。
夏競馬で有力な馬券を購入する際に、あらかじめ必要な知識として頭に入れておいた方が吉。
夏競馬で牝馬が活躍する3つの理由
夏競馬で牝馬が活躍する理由は、以下の3つになります。
・生物学的にメスは我慢強い
・小柄な牝馬は軽い調教で仕上がる
・地方競馬でレースが開催されるので、牝馬でも有力馬になれる
これらの理由について詳しく見ていきましょう。
生物学的にメスは我慢強い
基本的にメスは種付けされ、お腹にしばらくの間子供を身ごもり、そのまま出産の過程を経験していきます。そして母性が働き、自分で産んだ子供を育てていきます。
このようにメスの体に負担のかかる過程があるため、生物学的にメスの体は丈夫なつくりになっているものたと考えられています。
そのため、牝馬は夏の暑さに耐えられる我慢強い体になっているため、夏競馬のレースで優位に立つことができます。
獣医免許を持っているプロの調教師2人も、以下のことが述べられています。
相沢調教師は「人間と同じで我慢強いのは女の方。管理していて牝馬の方が精神的にも厳しい環境(暑さ)に強い」と説明。
栗田博調教師も「牡馬は種の保存のため防衛本能が働き、睾丸が下がる。性的に牡馬の方が夏に弱い」と身体面の違いについて述べられています。
調教師はほとんど競走馬のそばに寄り沿っています。
競走馬の走りや体調変化などよく見ているため、これらのコメントは非常に信憑性が高いものだと言えます。
競走馬もそうですが他の生物や人間も同じように、夏の暑い季節は集中力の低下・体力が消耗しやすい時期でもあります。
このような気候の変化により、牡馬は大きなダメージを受けることが非常に多いです。
しかし、牝馬は夏の暑さにも強い体を持っているので、夏バテすることなく競馬レースで高い複勝率を上げることができます。
小柄な牝馬は軽い調教で仕上がる
基本的に小柄な牝馬は軽い調教を行うだけで、本番でキレのある走りを見せることができます。
なので、夏のシーズン以外も頻繁に調教しなくても大丈夫です。
どの季節でも比較的、軽い練習程度でしっかりと仕上げることができます。
競馬レースが始まるそのシーズンによって、競走馬の調教具合が変化します。
夏のシーズンになると、競走馬たちの体力が劇的に落ちやすいので、比較的軽めの調教で済ますことが多いです。
小柄な牝馬からしてみればこれはいつも通りですが、他の競走馬からすると夏場の調教は普段より滞っていないように感じられます。
小柄な牝馬からすると、他の競走馬たちはしっかりと仕上がってないように思われます。
なので夏競馬のレースでは、小柄な牝馬が優位に働くことができます。
夏競馬では、他の競走馬の調教具合があまり仕上がってないため、小柄な牝馬の成績が右肩上になる傾向があります。
地方でレースが開催されるので、牝馬でも有力馬になれる
夏競馬は、地方の競馬場を中心にレースが開催されます。
小倉、新潟、福島、函館、札幌、とさまざまな地方の競馬場で行われます。
この競馬場に出馬する競走馬は、実績がみんな平坦に等しいです。
どの競走馬が勝ってもおかしくない ので、たとえ牝馬だったとしても一等になれるチャンスが比較的高いです。
しかも、この時期の有力馬は休業期間に入っていることが多いです。
有力馬は次の秋競馬に向けて体力を温存している時期なので、夏競馬に出馬するということはあまりありません。
上記の理由から、牝馬にとって強力なライバルがいないため、夏競馬のレースで優位に立つことができます。
まとめ
今回は、夏競馬の牝馬はなぜ強いと言われているのか詳しく解説しました。
牝馬の夏競馬の過去のデータを見てみると、他のシーズンのレースと比べても、かなり複勝率が高いことが分かります。
牡馬に関しては、逆に夏競馬の時だけ複勝率が若干下がっていることが判明。
2013年~2017年の5年分の夏競馬のデータでは、牝馬の勝率はそんなに目立つような数値ではありませんでした。
しかし、単勝回収値をチェックすると、牡馬やセン馬より牝馬の数値の方が、比較的高いことが分かりました。
このように、夏競馬の過去のレース結果で分かるように、夏は牝馬が強いということが把握できます。
生物学的にも、メスは体が丈夫で我慢強いところもあるので、基本的に夏の暑さに負けません。
また、小柄な牝馬は軽い調教だけで、しっかりと仕上げることができます。
なので、夏競馬でもキレのある走りを見せることができるため、他の競走馬より優位に立つことができます。